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作成者:内海慶一
Author:UTSUMI Keiichi
picto@mx35.tiki.ne.jp
ライフログ


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暗闇の中のエモーション(ドロップ君のこと)

ドロップアウトカウボーイズ君という20年来の友人がいます。彼はピンク映画を年間270本以上鑑賞し、その梗概と感想をブログに書き続けています。つまり「ピンク映画鑑賞家」。彼自身は「ピンクス」という肩書きを名乗っています。

そのドロップアウトカウボーイズ君(長いのでドロップ君と言います)の感想文が、このたび1000本に達したとのこと。ドロップ君、1000本達成おめでとう。他に誰も祝う人はいないだろうけど。

彼のモットーは「鑑賞した作品の感想文はすべて書く」。年間270本で1000本ということは4年あまりで到達したのかと思うかもしれませんが、そうではありません。実際には8年ほどかかっています。

ピンク映画は通常2本または3本立てで公開されるのですが、そのすべてが新作であるとは限らないからです。すでに観た(感想文を書いた)作品を2度3度と観ることになるので、年間鑑賞本数は270本以上あっても、1000本達成には8年かかったというわけです。



さて、こちらがそのブログです。
真夜中のドロップアウトカウボーイズ@別館

読みにくいですね。はっきり言って友人である私もすべてに目を通してはいません。ごく少数のピンク映画愛好家以外に、このブログを訪れる人はいないようです。(ちなみに彼が「歴史的仮名遣ひ」を使っているのは福田恆存の影響です)

タイトル下の説明文にも書かれていますが、彼は自分のやっていることを「虚空を撃つ無為」であると言ってます。ピンク映画の感想文を1000本書いたからといって、それがいったい何になるというのか。おそらくは無為である。そのことを、彼は自虐でもなく、開き直りでもなく、ただ「そういうこと」として続けています。

私は「なぜ続けているのか?」を彼に訊いたことはありません。なぜなら、人間とはそういうものだろうと思っているからです。答えなんてない。自分自身でもはっきり分からない情熱というものが、あなたの中にもありませんか。



ドロップ君がピンク映画を観始めたのは1999年だったので、もう13年前ということになります。「吸い寄せられるように」と彼は言ってました。当時26歳。

これを私なりに解釈すると、おそらく彼にとって「そこが世界の片隅であること」に意味があったのだろうと思います。ピンク映画館というのは、決して陽の当たる場所ではない。しかし、だからいい。自らを「ドロップアウト」と名乗っていることからも分かるように、ドロップ君はリア充な人間ではありません。世界の真ん中で生きることが苦手な人です。

そんな彼が「自分が居てもいい場所」として見つけたのがピンク映画館だった。あらたまってちゃんと訊いたことはないけど、きっとそういうことだろうと私は思っています。なにしろ10代の頃からの付き合いなので、行動原理はお互いに理解しているつもりです。



これだけ熱心にピンク映画を鑑賞し続けていると、たまに「ピンク映画の何がいいのか?」という質問をされることがあるようです。そんな時、彼は必ず「裸」と答えます。本当は他にもいろいろと言えることはあるけれど、あえて理屈は述べない。裸ありきの劇映画。それでいいじゃないか、というわけです。

ちなみにこの前「いちばん印象に残っている作品は?」と聞いてみたところ、『淫行タクシー ひわいな女たち』という答えが返ってきました。素晴らしい作品だとのことです。彼はこんな言い方をしました。「どこで誰が面白い映画を撮ってるか分からないよ」

私は残念ながらピンク映画を観たことがないのですが、1000本鑑賞した人間がベストだと言う作品なら、ちょっと観てみたいな、と思いました。関根和美監督の2000年の作品だそうです。



ドロップ君に聞いて初めて知ったのですが(ピンクの話は全部そうだけど)、ピンク映画の配給会社は現在3社あって、そのうち新作を製作しているのは1社だけなんだそうです。残りの2社はもう製作をやめており、旧作を配給するだけ。つまり斜陽産業なわけです。その1社が製作している本数は年間35本程度。それも年々少なくなっているそうです。

「ピンク映画はいつなくなってもおかしくない」とドロップ君は言います。たしかに年間35本というのはリアルな数字です。彼は今後もピンク映画を観続け、おそらくその最期を看取ることになるでしょう。何百回と足を運んだピンク映画館(彼は〝小屋〟と呼びます)がなくなったとき、ドロップ君は何を思うのか。私にはその気持ちを想像することはできません。

以前、ドロップ君からピンク映画についていろいろと聞いたとき、彼がこんなことを言ったのを憶えています。「低予算だし、ルーティンでつくられたような作品がほとんどだけど、何十本かに一本はグッとくる作品があるんだよ。つくった人のエモーションが見えるような」

そして彼、ドロップアウトカウボーイズは、こう続けました。
「誰にも知られないエモーションというものが、あってもいいよね」


ーー



eastern youth 『矯正視力〇.六』

ドロップ君の外見は、ちょっぴり吉野寿に似ています。



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by pictist | 2012-04-19 20:40 | あれこれ
〝ブック愛〟を持ち寄る「山陽学園ブックトレード」 2012.5.26

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去年、滝本晃司さんのライブに一緒に参加したり、
先月こんなことをやったりした野村さんが、
勤め先の山陽学園(岡山市)で本の交換イベントを開催します。
5月26日(土) 10:00~15:00

ーー

【ブック愛を持ち寄るイベントです】

本の交換会「ブックトレード」に参加しませんか?
どなたでも自由にご参加いただけます。

1.読み終えた本の中から、誰かに読んでほしい「おすすめ本」を持ってくる
2.次に読む人へ宛てた「おすすめメッセージ」を書いて本に添える
※会場で記入カードをお渡しします。
こんな感じ→ http://bukutore.jugem.jp/?eid=4
3.みんなが持ち寄った本の中から自分が読みたいと思った本を持って帰る

※持ってくる本は何冊でもOK。
 持ってきた冊数と同じ冊数を持って帰ることができます
※文庫・ハードカバーなど本の種類は問いません。
 (百科事典・雑誌・マンガはご遠慮ください)
※原則として同数冊での交換ですが、
 提供冊数以下のお持ち帰りでも構いません

〈日時〉2012年5月26日(土) 10:00~15:00
〈場所〉山陽女子中学校・高等学校 (岡山市中区門田屋敷2-2-16)
    校舎前「淑徳館」
※雨天開催
※公共交通機関でお越しください。市電「東山行」東山下車3分

●ブックトレード以外にも書籍やグッズ販売など、
 さまざまなコーナーがあります。

【出店ブース】
吉備人出版_郷土本紹介
日本文教出版_郷土の百科事典「岡山文庫」
万歩書店平井店_こだわりの古本
ポール工房_岡山生まれのハンドメイド雑貨販売
岡山電気軌道_MOMO、たまグッズ販売
森の工房・mokuan Varier_手作りパン・カレーライスの出張販売
*ドリンク販売

【特別展示】
*フランク・ロイド・ライトの系譜
*今年発見された遠藤新のテーブル

主催:山陽女子中学高校みさお会編集部・図書委員会
お問い合わせ 086-272-1181(担当:野村)
nomura@sanyogakuen.net

ーー

読んでお分かりの通り、単なる古本交換ではありません。
自分が読んで面白かった「おすすめの本」を交換するのです。
いい企画だと思いませんか。
普通はいらない本、もう読まない本を手放しますよね。
でもこのイベントはそうじゃない。
できれば手元に置いておきたいような、
もう一度読むかもしれないような本を、
それでも「誰かに読んでほしい」という思いで手放す。
みんながそういう気持ちで、本を持ち寄るのです。

そして会場で選んだ本を、
前の持ち主の本への愛情と一緒に持ち帰る。

どんな本が集まるのか、今から楽しみですね。
「サミュエルへの手紙」のポールさんもブース参加されますよ。
そしてランチにはぜひ森の工房さんのおいしいパンやカレーを。

私は撮影係で参加しようと思ってます。
なんの本を持っていこうかなー。

ーー

山陽学園ブックトレード公式ブログで随時情報を更新してますよ。
http://bukutore.jugem.jp/



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by pictist | 2012-04-19 14:55 | イベント
影の採取
ご近所のデザインスタジオfiftの五十嵐さんが
こんなプロジェクトをされています。

「A Way to Catch Patterns」

身のまわりにある「影」を採取し、
その模様を楽しもうという企画です。

影を採取する!
なんて素敵な遊びなんだ、私もやりたい!
と興奮して五十嵐さんにお願いし、
「影採取器」を借りてまちを歩いてきました。

こちらが五十嵐さん自作の「影採取器」。
窪み部分にiPhoneをはめこんで撮影します。

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少ししか採取できませんでしたが、
以下が今回の収穫です。
やってみるとなかなか難しい。
でも楽しかったー。

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これはなんの影かというと・・・

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シュロ。
私は以前からシュロの写真を撮ってるんですが、
さすがに影は初めてです。

ちょっと輪郭がぼんやりしすぎましたね。
距離があるとぼやけるというのは
なんとなく分かってはいることだけど、
こうして影を捕まえようとしてみて
あらためて実感しました。

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続いてこちらは・・・

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散りゆく桜。

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これはそのまんまですね。鎖です。

次がラストです。

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網っぽいな、というのは分かると思いますが。
さてなんでしょう。







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ごみネットでした。


あとから思ったんですが、
これって文字通り「撮影」ですね。

抽象的な模様を写すパターン、
具体的なモノのかたちを写すパターン、
そしてその中間あたりと、
それぞれに面白さがあるなと思いました。

昨年「まち歩き写真あそび」というイベントをやりましたが、
それに近い体験かもしれません。
「影目線」でまちを歩いてみて、
いつも見ている近所の景色が違って見えました。

この影採取、感覚としては
「空中にある見えない影をキャッチする」
という感じなんですよね。
一歩動くたびに影の表情はくるくる変わります。

これからも気になる影(光)を見たら、
なんとなく手のひらやノートなどをかざして
形を確かめてみたくなるような気がしています。

ーー

五十嵐さんがつくった
「影の模様のレターペーパー」は
こちらから購入することができます。

novelax store online

こういう発想、素敵ですよね。



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by pictist | 2012-04-17 19:54 | あれこれ