内海慶一のブログ
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日本ピクトさん学会
100均フリーダム
装テン souten : japanese awnings
ペッ景 PET bottle scape

【ピクトさんグッズ取扱店】
・広島市現代美術館
・ふくやま美術館
・岡山県立美術館
・喜久屋書店 イオンモール倉敷店
・スタンダードブックストア茶屋町

作成者:内海慶一
Author:UTSUMI Keiichi
picto@mx35.tiki.ne.jp
ライフログ


カテゴリ:あれこれ( 25 )
ペッ景のサイトをつくりました

新しいサイトをつくりました。
ずっと撮り続けている「ペッ景」の写真をまとめてます。

PET bottle scape
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ペッ景については以前、広島市現代美術館の
特設サイトに寄稿したことがあります。
http://www.hiroshima-moca.jp/rojo/column_vol2.html


この時はまだ考現学的な好奇心が先行してたんですが、
だんだん「ペットボトルってきれいだな・・・」と感じるようになり、
気がつくとうっとり眺めていることが多くなりました。

ペットボトルって、凛々しさと可愛らしさが混ざったような、
なんともいえない魅力があるんですよね。

最近はボトルを見てメーカーが分かるようになってきました。
新しい病の発症です。


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by pictist | 2015-05-07 17:20 | あれこれ
2014年の活動記録


〈2月〉
●生活と想像力をめぐる雑誌『生活考察』Vol.5に「風景の解体」を寄稿。
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●宮脇書店 総社店(岡山県)の併設ショップ
「ヒロシゲマエ」でピクトさんグッズ販売。
(現在は販売終了)
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〈3月〉
●本革ピクトさんペンケース(一本差し)をリリース。
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mon cifaca online store【本革ピクトさんペンケース(一本差し)】


〈5月〉
●お台場の東京カルチャーカルチャーで「ふぁんしーナイト」を開催。「100均のLOVE」をプレゼン。
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ふぁんしーナイト USTREAM


〈6月〉
●「ピクトさん手ぬぐい(うぐいす、ねずみ)」をリリース。
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ピクトさん手ぬぐい(2014年 新色)- mon cifaka online store


〈8月〉
●「ピクトさんマスキングテープ」をリリース。
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ピクトさんマスキングテープ - mon cifaka online store


〈10月〉
●「間取り図ナイト2014@岡山」に出演。「装テン」をプレゼン。
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●壇蜜と100均フリーダム
(BSジャパン「大竹まことの金曜オトナイト」)
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〈11月〉
喜久屋書店イオンモール太田店(群馬県)にて
『ピクトさんの本』フェア開催。
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by pictist | 2014-12-30 02:33 | あれこれ
クリスマスの装テン(装飾テント)
クリスマスっぽくしてみました。

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souten : japanese awnings
http://picto2.wix.com/souten



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by pictist | 2014-12-25 23:27 | あれこれ
「三人俳句 よる更けて」今年もオールナイトやります!

「三人俳句 よる更けて」というTwitter遊びがありまして。3年ほど前に思いつきで始めたんですが、これが面白いんです。やり方は簡単。俳句の上五・中七・下五の各パートを3人が「せーの」で同時にツイートします。そうすると、思いも寄らない言葉の組み合わせが生まれるわけです。

たとえば、2013年の夏にやったときはこんな句が生まれました。





「史上初 首から下が たまごやき」

こんな言葉が偶然できあがるというのが面白いですよね。それから、この句はどういう意味なんだろう?なにを表現したものなんだろう?とみんなで解釈していくのがまた楽しいんです。

「よる更けて」は鑑賞者がつくる作品です。「作者の意図」なんて存在しません。読む側が意味を付与することによって初めて俳句に血が通う。そして、鑑賞者の数だけ解釈の種類があっていいんです。

自分がうまく解釈できなかった俳句に、他の誰かが見事な解釈を与えるのを見たときは感動します。同じ言葉を見て、思い浮かべることは人によってこんなにも違うのか!とびっくり。

これと同じ遊びは「天狗俳諧」という名前で昔からあったようですが、ツイッターだとわざわざリアルで集まらなくてもできるっていうのがいいですね。参加者も次々入れ替えられるし。



この「よる更けて」、毎年俳句の日(8月19日)前後にはオールでやるのが恒例となってまして。今年2014年も開催する予定です。19日は平日なので17日(16日土曜深夜)にやります。どなたでもぜひご参加ください。ハッシュタグは#yorufuketeです。

こちらは2013年の「俳句の日スペシャル」の様子。
http://togetter.com/li/550820



上記のまとめを見ていただければ分かると思いますが、いちおう進め方を書いておきますね。まず詠み手をやりたい方は進行役(私)にリプライしてください。私はその中から3名選び、各人がどのパートを受け持つかを割り振ってこういうふうにツイートします。

#yorufukete 入ります。上五 @***** 、中七 @***** 、下五 @***** での「よる更けて」。私の指定する時間にそれぞれの担当をポストしてひとつの俳句をつくります。ご準備はよろしいですか。>お三方

みなさんからOKの返事をいただいたら、私から「0:32!」というふうに時刻をツイートします。詠み手は時報などで正確な秒数を確認しながら、その時刻ジャストで自分のパートをツイートしてください。時刻を指定されてからツイートするまでの数分間、すごくドキドキしますよ。

詠み手として参加できる人の数はどうしても限られますが、先ほど書いたように、この遊びは鑑賞者が主役です。気が向いたらぜひ「マイ解釈」をツイートしてみてください。






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by pictist | 2014-07-20 12:15 | あれこれ
2つの自解コピー

見たことあるのに、見えてなかった。

これは大阪で「団地・ダンメン・ピクトさん」というスライドショーイベントをやったときにつくったキャッチコピー。自分や、自分と同じ匂いのする人たちがやってることって、ひとことで表すとなんなのだろう? と考えて書いた。2004年のことだ。

こうして自分の活動に自解のようなものをつけるというのは、なんだか恥ずかしい。蛇足かもしれない。それでも10年前のこのタイミングで、自分の好奇心の形をはっきり言語化してみてよかったと思う。自分で書いたにもかかわらず、当時「そうそう、僕はこういうのを面白がる人間なんだよな」と気づかされた気がしたのだ。

高校生の頃、萩原朔太郎を愛読していた。詩はもちろんだが、短編小説「猫町」が大好きだった。「猫町」の内容を簡単に言うと、「見慣れた景色が未知の景色に見える」という話だ。知らない町に迷い込んだ語り手の「私」は、しばらくしてそこが自分の家の近所であることに気づく。いつもとは違う方向から町並みを見ていただけだったのだ。

十代の僕はこの作品を読んで「世界は一つだけではない」ことを知った。世界は一つだけではない。言葉だけ見るとちょっと頭のおかしい人のようだが、つまり認知という客観的な視点を得たのだった。

もう一つ、自解コピーのようなものを書いたことがある。

つまらない景色などない。つまらない見方があるだけだ。

これは2005年にウェブサイト「日本ピクトさん学会」に書いた言葉。この言葉は「俺はつまらない見方はしてないよ」って言いたいんじゃなくて、「きっと見方を変えられるはずなんだ」という希望として書いた。自分もふだん「つまんない町並みだなー」と思うことがあるから。

ただ、今見るとなんか高飛車に感じる。もう少し違う言い方をすればよかったかもしれない。当時は自分が感じている面白さを、なんとかして人に伝えたかったのだろうと思う。それで強めの表現になったのだろう。まだ『ピクトさんの本』も出版していない頃だ。

特に結論はないけど。懐かしいなあと思って、2つまとめてみました。



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by pictist | 2014-04-29 13:45 | あれこれ
2013年の活動記録
●1月~4月に広島市現代美術館で開催された
「路上と観察をめぐる表現史―考現学以後」展の
公式書籍にコラムを寄稿しました。

『路上と観察をめぐる表現史 ──考現学の「現在」』
フィルムアート社
http://www.amazon.co.jp/dp/4845912090

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●「路上と観察をめぐる表現史―考現学以後」展に
合わせて開設された特設サイトでコラムを連載しました(全3回)。
http://www.hiroshima-moca.jp/rojo/

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●4月/『生活考察』Vol.4に寄稿しました。
「ペットボトルの町」
http://pictist.exblog.jp/19167163/

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●ゴールデンウィークに岡山一番街(JR岡山駅地下)で
大規模な「ピクトさん展」を開催しました。
「岡山一番街をピクトさんがジャック!」(4月27日~5月6日)
http://pictist.exblog.jp/19263321/

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「ピクトさん展に行きたがる人々」
http://togetter.com/li/496772

「ピクトさん展に行った人々」
http://togetter.com/li/498054


●5月に「銀座ピクトさん行商」をやりました。
銀座近辺を居場所をツイートしながらうろうろするので
探して買いに来てください、という趣旨。
10数名の方が来てくださいました。


●5月/『ピクトさんの本』第13刷決定!
http://www.amazon.co.jp/dp/4861005043

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●9月/「後ろ向きな絵手紙」が話題に。
http://togetter.com/li/559728
〈2013年の傑作トゥギャッターまとめランキングベスト30〉ランクイン
http://togetter.com/special/matome2013


●10月/壇蜜さんがファンだった。
http://pictist.exblog.jp/20977737/


●11月/FM群馬「G☆FORCE」にピクトさん研究家として出演。


●12月/装飾テントの鑑賞サイト
装テン souten : japanese awningsを開設。

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●2013年に書店で開催したピクトさんフェア

・喜久屋書店 イオンモール倉敷店(倉敷市)
(2月~4月)

・ジュンク堂書店 広島駅前店(広島市)
(4月~5月)

・ブックファースト 青葉台店(横浜市)
(10月〜11月)

・丸善 津田沼店(習志野市)
(11月〜12月)

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●メディア掲載
・1月/朝日新聞 岡山版
・7月/朝日新聞 近畿版


●ピクトさんグッズ、少しずつ増えてます。
http://mon.cifaka.jp/?mode=grp&gid=330747&sort=n

〈現在の取扱い店舗〉
・広島市現代美術館
・岡山県立美術館
・喜久屋書店 イオンモール倉敷店(岡山)
・スタンダードブックストア茶屋町(大阪)
・ジュンク堂書店 池袋本店(7階 理工書フロア)

※商品お取扱いのご相談はこちらへどうぞ。
株式会社シファカ
ピクトさんブランド担当/漣(さざなみ)
sazanami@cifaka.jp


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by pictist | 2013-12-26 23:13 | あれこれ
日本の装飾テント/装テン souten : japanese awnings
新しいサイトをつくりました。
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これまで撮り溜めてきた装飾テント(装テン)の写真を掲載しています。
2000点以上撮っているのですが、ひとまずその中から99点を紹介。
ぜひ1点1点をじっくり鑑賞していただければと思います。

装テン souten : japanese awnings

装テンについては2013年1〜4月に
広島市現代美術館で開催された
「路上と観察をめぐる表現史—考現学以後」の
特設サイトでもコラムを書きました。
こちらもご参照ください。

装テンは私たちが暮らすこの国の、日常どまんなかの風景です。
しかも何十年も前から、ほとんど印象が変わっていません。
日本の町並みのスタンダードな景観要素と言っていいでしょう。

それなのに、装テンを熱心に鑑賞したり、
話題にする人はほとんどいないようです。

装テン鑑賞家の私としては寂しい限り。
いつの日か、装テンの魅力を語り合える
仲間が現れることを願っています。


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by pictist | 2013-12-08 12:37 | あれこれ
My Life as Tea Bags
2012年の思い出。

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by pictist | 2012-12-23 07:18 | あれこれ
宇田君のこと

宇田君は中学の同級生だ。よく一緒に遊んだ。同じ部活だったし、好きなものが似ていて話が合った。小説や映画の話をたくさんした。ロックの話もたくさんした。本やカセットテープを僕たちはしょっちゅう貸し借りした。

ラフィンノーズを借りて、ブルーハーツを貸した。シャーロック・ホームズを借りて、江戸川乱歩を貸した。バック・トゥ・ザ・フューチャーを一緒に観に行った。ロバート・デ・ニーロのかっこよさについて話した。

高校は別々の学校へ行ったけど、家は遠くなかったのでときどき会った。たまに夜遅くまで宇田君の家で過ごすこともあった。宇田君の部屋は居心地がよかった。音楽を聴いたり、ビデオで映画を観たりした。宇田君は映画に詳しかった。

『アウトサイダー』を観た夜のことをよく憶えている。特に印象深いことがあったわけではないのに、なぜか憶えている日というのがある。アウトサイダー。コッポラ監督作だ。すでに一回観ていた宇田君が、僕が遊びに行ったとき「面白かったよ」と言って見せてくれたのだ。

劇中で「金色のままではいられない」 という台詞が出てきたとき、宇田君が「このシーン、ええよな」と言った。 電気を消した部屋。映画を観るときはいつもそうしていた。エンドロールが流れて、時計を見るともう11時だった。

高校を卒業して3年ほど経ったある日、宇田君は突然いなくなった。交通事故だった。僕はその頃県外に住んでいて、それを共通の友人からの葉書で知った。郵便受けの前で座り込んだのは、たぶん人生でそのときだけだと思う。

何年かに一度、夢に宇田君が出てくる。駅でばったり会ったり、なぜか机を並べて仕事をしていたり。そのたびに僕は心底ほっとして、話しかける。「わー、よかった。もう会えんのかと思っとったわ。どうしょうたん」宇田君はなにも答えず、ただニコニコしている。「あ、あの小説読んだ? あれ、なんじゃったっけ。タイトル忘れたわ。貸すよ。こんど持ってくるけえな」宇田君は笑って頷く。

夏休みなにしょうるん。もうギター買った? そうそう、宇田君、僕な、本出したんよ。すげえじゃろ。宇田君に読んでもらおうと思って置いてあるけえ。絶対読んでよ。学校の図書室にもあるかなあ。たぶんあると思うけど。また一緒に映画行こうよ。最近なんか観た? もしかして僕のほうがたくさん観とるんかなあ。そういえばな、僕すっかりおじさんになったよ。さいきん白髪が生えてきた。笑うよなあ。なんで僕おじさんになっとんかな。なんで僕のほうがたくさん観とるんかなあ。宇田君、僕の知らんこといっぱい教えてくれたじゃんか。僕より宇田君のほうが詳しいはずじゃんか。なんでかな。宇田君、また一緒に映画行こうよ。学生証探したらまだあると思う。宇田君も持っとるじゃろ? 割引してもらえるよ。なんで僕のほうがいっぱい映画観とるん。おかしいじゃんか。そんなのおかしいじゃんか。

チャイムが聞こえる。

宇田君と初めて会ったのは中学の入学式の日だった。1年9組。初日なので僕は緊張していた。教室に入って席につくと、前の席の生徒がすぐに後ろを向いて話しかけてきた。少し出っ歯で、垂れ目で、でもハンサムなやつだった。「ラジオって聴いとる?」と彼は言った。「ときどき」と僕は答えた。それから、休憩時間が終わるまで話をした。



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by pictist | 2012-08-13 00:17 | あれこれ
暗闇の中のエモーション(ドロップ君のこと)

ドロップアウトカウボーイズ君という20年来の友人がいます。彼はピンク映画を年間270本以上鑑賞し、その梗概と感想をブログに書き続けています。つまり「ピンク映画鑑賞家」。彼自身は「ピンクス」という肩書きを名乗っています。

そのドロップアウトカウボーイズ君(長いのでドロップ君と言います)の感想文が、このたび1000本に達したとのこと。ドロップ君、1000本達成おめでとう。他に誰も祝う人はいないだろうけど。

彼のモットーは「鑑賞した作品の感想文はすべて書く」。年間270本で1000本ということは4年あまりで到達したのかと思うかもしれませんが、そうではありません。実際には8年ほどかかっています。

ピンク映画は通常2本または3本立てで公開されるのですが、そのすべてが新作であるとは限らないからです。すでに観た(感想文を書いた)作品を2度3度と観ることになるので、年間鑑賞本数は270本以上あっても、1000本達成には8年かかったというわけです。



さて、こちらがそのブログです。
真夜中のドロップアウトカウボーイズ@別館

読みにくいですね。はっきり言って友人である私もすべてに目を通してはいません。ごく少数のピンク映画愛好家以外に、このブログを訪れる人はいないようです。(ちなみに彼が「歴史的仮名遣ひ」を使っているのは福田恆存の影響です)

タイトル下の説明文にも書かれていますが、彼は自分のやっていることを「虚空を撃つ無為」であると言ってます。ピンク映画の感想文を1000本書いたからといって、それがいったい何になるというのか。おそらくは無為である。そのことを、彼は自虐でもなく、開き直りでもなく、ただ「そういうこと」として続けています。

私は「なぜ続けているのか?」を彼に訊いたことはありません。なぜなら、人間とはそういうものだろうと思っているからです。答えなんてない。自分自身でもはっきり分からない情熱というものが、あなたの中にもありませんか。



ドロップ君がピンク映画を観始めたのは1999年だったので、もう13年前ということになります。「吸い寄せられるように」と彼は言ってました。当時26歳。

これを私なりに解釈すると、おそらく彼にとって「そこが世界の片隅であること」に意味があったのだろうと思います。ピンク映画館というのは、決して陽の当たる場所ではない。しかし、だからいい。自らを「ドロップアウト」と名乗っていることからも分かるように、ドロップ君はリア充な人間ではありません。世界の真ん中で生きることが苦手な人です。

そんな彼が「自分が居てもいい場所」として見つけたのがピンク映画館だった。あらたまってちゃんと訊いたことはないけど、きっとそういうことだろうと私は思っています。なにしろ10代の頃からの付き合いなので、行動原理はお互いに理解しているつもりです。



これだけ熱心にピンク映画を鑑賞し続けていると、たまに「ピンク映画の何がいいのか?」という質問をされることがあるようです。そんな時、彼は必ず「裸」と答えます。本当は他にもいろいろと言えることはあるけれど、あえて理屈は述べない。裸ありきの劇映画。それでいいじゃないか、というわけです。

ちなみにこの前「いちばん印象に残っている作品は?」と聞いてみたところ、『淫行タクシー ひわいな女たち』という答えが返ってきました。素晴らしい作品だとのことです。彼はこんな言い方をしました。「どこで誰が面白い映画を撮ってるか分からないよ」

私は残念ながらピンク映画を観たことがないのですが、1000本鑑賞した人間がベストだと言う作品なら、ちょっと観てみたいな、と思いました。関根和美監督の2000年の作品だそうです。



ドロップ君に聞いて初めて知ったのですが(ピンクの話は全部そうだけど)、ピンク映画の配給会社は現在3社あって、そのうち新作を製作しているのは1社だけなんだそうです。残りの2社はもう製作をやめており、旧作を配給するだけ。つまり斜陽産業なわけです。その1社が製作している本数は年間35本程度。それも年々少なくなっているそうです。

「ピンク映画はいつなくなってもおかしくない」とドロップ君は言います。たしかに年間35本というのはリアルな数字です。彼は今後もピンク映画を観続け、おそらくその最期を看取ることになるでしょう。何百回と足を運んだピンク映画館(彼は〝小屋〟と呼びます)がなくなったとき、ドロップ君は何を思うのか。私にはその気持ちを想像することはできません。

以前、ドロップ君からピンク映画についていろいろと聞いたとき、彼がこんなことを言ったのを憶えています。「低予算だし、ルーティンでつくられたような作品がほとんどだけど、何十本かに一本はグッとくる作品があるんだよ。つくった人のエモーションが見えるような」

そして彼、ドロップアウトカウボーイズは、こう続けました。
「誰にも知られないエモーションというものが、あってもいいよね」


ーー



eastern youth 『矯正視力〇.六』

ドロップ君の外見は、ちょっぴり吉野寿に似ています。



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by pictist | 2012-04-19 20:40 | あれこれ