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作成者:内海慶一
Author:UTSUMI Keiichi
picto@mx35.tiki.ne.jp
ライフログ


2つの自解コピー

見たことあるのに、見えてなかった。

これは大阪で「団地・ダンメン・ピクトさん」というスライドショーイベントをやったときにつくったキャッチコピー。自分や、自分と同じ匂いのする人たちがやってることって、ひとことで表すとなんなのだろう? と考えて書いた。2004年のことだ。

こうして自分の活動に自解のようなものをつけるというのは、なんだか恥ずかしい。蛇足かもしれない。それでも10年前のこのタイミングで、自分の好奇心の形をはっきり言語化してみてよかったと思う。自分で書いたにもかかわらず、当時「そうそう、僕はこういうのを面白がる人間なんだよな」と気づかされた気がしたのだ。

高校生の頃、萩原朔太郎を愛読していた。詩はもちろんだが、短編小説「猫町」が大好きだった。「猫町」の内容を簡単に言うと、「見慣れた景色が未知の景色に見える」という話だ。知らない町に迷い込んだ語り手の「私」は、しばらくしてそこが自分の家の近所であることに気づく。いつもとは違う方向から町並みを見ていただけだったのだ。

十代の僕はこの作品を読んで「世界は一つだけではない」ことを知った。世界は一つだけではない。言葉だけ見るとちょっと頭のおかしい人のようだが、つまり認知という客観的な視点を得たのだった。

もう一つ、自解コピーのようなものを書いたことがある。

つまらない景色などない。つまらない見方があるだけだ。

これは2005年にウェブサイト「日本ピクトさん学会」に書いた言葉。この言葉は「俺はつまらない見方はしてないよ」って言いたいんじゃなくて、「きっと見方を変えられるはずなんだ」という希望として書いた。自分もふだん「つまんない町並みだなー」と思うことがあるから。

ただ、今見るとなんか高飛車に感じる。もう少し違う言い方をすればよかったかもしれない。当時は自分が感じている面白さを、なんとかして人に伝えたかったのだろうと思う。それで強めの表現になったのだろう。まだ『ピクトさんの本』も出版していない頃だ。

特に結論はないけど。懐かしいなあと思って、2つまとめてみました。



by pictist | 2014-04-29 13:45 | あれこれ
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