内海慶一のブログ
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・スタンダードブックストア茶屋町

作成者:内海慶一
Author:UTSUMI Keiichi
picto@mx35.tiki.ne.jp
ライフログ


私たちは「都市鑑賞者」だと思う
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2017年3月に大山顕さんと「都市鑑賞論」というトークイベントをやりました。このイベントタイトルは最初から決まっていたわけではなく、イベント内容を打ち合わせしているとき、大山さんから「自分たちがやっていることを総括するには、どういう言い方をすればいいのかなあ」という投げかけがあったのです。そこで提案したのが「都市鑑賞」という言葉でした。

この言葉を出したとき、自分の中でスッと何かが楽になったような感覚がありました。考えてみると、自分たちがやっていることを一言で表す言葉が今までなかったなと。気づかないうちに、漠然とした「伝わらないストレス」を感じていたんだなと思ったのです。

街を歩いて、見て、ときには写真を撮る。そういった行為を指す言葉。人によって興味の対象は様々で、細分化されているけど、それらをひっくるめて表現する言葉がなかった。「路上観察」という範疇からははみ出しているし、「まちあるき」だと、ほとんど何も言ってない。

私たちは「都市鑑賞者」だと思うのです。

自分とは違うジャンルを追い求めているけど、でも同じ感覚を共有しているような、好奇心のベクトルが近いような、そんな人たちが大勢いる。「路上観察」「まちあるき」では今ひとつ捉えきれなかった「ある共通するタイプの人たち」が、「都市鑑賞」なら線でつながる。心理的な距離も近くなる。そんな、ちょっとしたうれしさを感じます。

ここで言う「都市」は、人の営みに関わる場所全般として、広義の意味で捉えていきたいと考えています。たとえば人里離れた山奥にあるダムも橋も、都市鑑賞に含んでいきたい。都市のバックヤードも都市の一部として考えたい。

というわけでここ最近、都市鑑賞という言葉を積極的に使い始めてます。

違うけど似ている。似ているけど違う、私たち。タイル、電線、室外機、給水塔、タイポグラフィ、路上園芸、ガソリンスタンド、すべり台、エスカレーター、送水口・・・都市鑑賞趣味をお持ちのみなさま、あらためまして、よろしくお願いします。



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# by pictist | 2017-08-04 04:38 | あれこれ
ピクトさんTシャツ2017

1年ぶりの再生産です。
日本ピクトさん学会公式「ピクトさんTシャツ」の
受付がスタートしました!

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今回も完全受注生産。
〆切は7月24日23時です。
こちらのページからご注文ください。

http://mon.cifaka.jp/?pid=104011787

一般的なTシャツのサイズより
大きめになっていますので、ご注意ください。
たとえばユニクロTシャツの「S」は、
こちらのサイトによれば身丈64、身幅46.5とのことですが、
これは今回製作するTシャツの【160(XS)】とほぼ同じ大きさです。
(身丈63、身幅46)
お手持ちのTシャツのサイズを計り、よく比較してご選択ください。

送料は540円(宅配便の場合)ですが、
mon cifacaでは1万円以上の購入については送料無料としているので、
今回のTシャツだと3枚買えば送料無料になります。
お友達と共同購入して、節約するという手もありますね。

私は今年は「アッシュ」を買おうかなーと思ってます。


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# by pictist | 2017-07-11 13:01 | ピクトさん
滝本晃司ライブ in 岡山 vol.7「100の月」の記録

滝本晃司ライブ in 岡山 vol.7「100の月」にお越しくださったみなさま、ありがとうございました。

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今回は滝本さんが長年描き続けてきた直筆イラストカレンダー153ヶ月分を展示。どれでも好きな月の複製を購入することができるという、貴重な機会になりました。

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そして恒例のスライドトーク、これまでに「シュロ」「カエル」「すべり台」と続けてきましたが、今回は「すてきな玄関」をテーマにお送りしました。シュロ、タイル、ガラスブロックが滝本さんの「すてきな玄関3大要素」なのだそうです。3つとも揃っていて、かつ、シュロも3本植えられている家が理想だと。

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トーク中、玄関鑑賞家の滝本さんの口から「整ってる」というキーワードが出ました。ちぐはぐな感じがなく、ドアやタイルなど玄関を構成する要素すべてに美的な統一感がある、というような意味だと思います。

主観的な感覚ですが、だからこそ話していて面白いキーワードでした。「この玄関は滝本さん的にはどのくらいの整いですか」って聞いたり。玄関道、奧が深いです。

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当日、お客様がお花を贈ってくださいました。ひまわりメインのすてきな花束です。「「夏です」と1回言った」が頭に浮かびました。

僕が見上げていると今度はカノンで
「夏休みですから」って
まだ小さなひまわりが
それぞれ1回ずつ言った

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お昼のライブもいいものですね。

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そしてこちらも岡山では恒例になってきたバンド編成ライブ。ソロにはソロの味わいがありますが、バンド編成で聴く滝本ライブも最高です。

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左のピアニカが主催者・福本さん、パーカションはレッドさん。去年のライブではベースで参加したレッドさん、今回はお客さんとして見に来てたのに開演の2時間ほど前に滝本さんから「やる?」と言われて急遽パーカッションで参加。すぐ合わせられるところがすごい。右のマンドリンは野村さん。

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今回フライヤー用に池田美穂さんが描いてくれた絵の、別バージョンを会場に展示しました。2011年の岡山ライブの写真を元に描いたものなんですが、なんと「これ私です!」と絵の中の客席を指差した方が。


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さらに後日、池田さんが今回のライブの様子も描いてくれました。写真撮ってる私も入れてもらえてた。

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来年もまた岡山に来てもらえることを願ってます。

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岡山でもしっかり玄関を撮る滝本さん。


【追記】
当日の演奏から一曲、YouTubeにアップしました!
滝本晃司「サーカスの日」



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# by pictist | 2017-06-15 23:38 | イベント
鳥渡6周年企画展「塀をこえて」

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写真家の広瀬勉さんにお誘いいただきまして、高円寺のバー「鳥渡(ちょっと)」6周年企画展「塀を越えて」に参加させていただきました(2017年5月17日〜31日)。

広瀬さんは美学校・赤瀬川原平教室の卒業生で、「透かしブロック」の写真シリーズで知られています。

残念ながら私は訪問することができなかったのですが、総勢25名の方々が「塀」にまつわる写真を一人一枚展示するという企画でした。昨年、「路上観察レジェンドDay」にご登壇いただいた徳山さんや、元たまの知久さんも参加。私は
上掲のペッ景写真を提出しました。

広瀬さん、ありがとうございました。なかなか高円寺を訪れる機会がやって来ないのですが、いつか必ず飲みに行きます。



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# by pictist | 2017-06-02 02:00 | あれこれ
滝本晃司ライブ in 岡山 Vol.7 「100の月」
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今年も開催します、滝本晃司ライブ in 岡山。今回は、滝本さんが長年描き続けているイラストカレンダーを会場に展示しますよ。その数なんと150ヶ月分。今回のイベントタイトルを滝本さんのファーストソロアルバムのタイトルに掛けて「100の月」と付けたんですが、ほんとは「150の月」なわけです。

当日はイラストカレンダーのレプリカ販売もおこないます。150ヶ月、どれでも好きな月を選べます。お支払いは当日で、商品は後日、滝本さんからの郵送となります。

そして今回も恒例のスライドトークショー付き。私が聞き手を務めさせていただきます。テーマは「すてきな玄関」。滝本さんが密かに撮り続けている「人んちの玄関」の写真を一緒に鑑賞します。私も撮り溜めている玄関灯の写真を少しお見せしようと思います。

会場は銘木(めいぼく)ビルという3階建てのビルで、岡山市民会館の近くにあります。1階がコーヒースタンド、2Fは美容院(saucer/ソーサー)。ライブ&展示会場は3Fになります(お手洗いは2F)。

滝本晃司ライブ in 岡山 Vol.7
「100の月」
ライブ&スライドトーク&イラストカレンダー展示

日時/2017年6月11日(日)
14:30〜15:30 滝本晃司直筆イラストカレンダー150枚展示※出入自由
15:30〜 受付開始
16:00〜ライブ&スライドトーク
場所/銘木ビル3F(岡山市北区石関町6-10)
アクセス/岡山電気軌道(路面電車)東山本線「城下」停留所より徒歩4分
料金/前売3000円、当日3300円(ドリンク代別※500円)
ご予約/下記メールまでお名前・人数・電話番号をお伝えください。
sintarou2910@gmail.com (主催・福本のメールです)


※フライヤーでは15:00〜になってますが、変更しました。14:30〜15:30の間はどなたでもご自由にお入りください。15:30になったらいったん1Fに降りていただいて、そこで受付スタート&ドリンクお渡しとなります。

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銘木ビルは、この写真の右側のクリーム色の建物です。

岡山城や岡山後楽園のそばなので、ライブ前にゆっくり散策してみてはいかがでしょうか。6月。梅雨です。晴れるといいですが、雨なら雨で、滝本さんの「雨ソング」にしっとり身を浸すことができますね。

【追記】
滝本さんが6月のカレンダーを来場者全員にプレゼントしてくださるそうです!
わーい。
あと今回つくった上記画像のフライヤーを人数分残してますので、どうぞ記念にお持ち帰りください。イラストは知人の池田美穂さんが描いてくださいました。



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# by pictist | 2017-05-24 00:36 | イベント
野上鮮魚店さん、おつかれさまでした

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奉還町4丁目商店街(岡山市)の野上鮮魚店(野上商店)さんが閉業されたとの報せが飛び込んできました。まだ現場は見ていないのですが、近くでゲストハウス「とりいくぐる」を営んでいる知人によると、すでに建物の解体が始まっているそうです。上の写真は昨年(2016年)撮影したもの。

昨年、「岡山芸術交流オルタナティブマップ」という冊子3部作を制作しました。これは、街の中にある様々なものを「作品」として鑑賞してもらおう、というコンセプトでつくった街歩きマップです。
http://pictist.exblog.jp/26762645/

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私を含めて3名で手分けして作品の推薦・取材をおこなったのですが、私が担当した案件の一つが、野上商店さんでした。掲載した「作品」は、黒い人造石でできた商品陳列台。貝殻の破片が散りばめられているのが粋でした。

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昔は魚を陳列台にじかに並べていたそうです。

取材をお願いすると、ご主人は快く昔のお話をしてくださいました。お店をやめるというようなことはまったくおっしゃっていなかったのですが、ほんの数ヶ月前のことなので、きっともう心に決めておられたのでしょうね。

半世紀以上続いてきたお店と、名も知れない誰かがつくったこの「作品」を最後に紹介することができてよかったです。有為転変は世の習い。仕方のないこととはいえ、長く続いたお店がなくなるのは、やっぱりちょっと寂しいです。

「岡山芸術交流オルタナティブマップ」に執筆した紹介文を、ここに転載しておきます。野上商店さん、長い間おつかれさまでした。


Display Table of Nogami Shouten
野上商店の陳列台

戦前から鮮魚店を営んでいた野上商店は、昭和35年頃に現在の場所へ移転。当時建てた店舗を今もそのまま使い続けている。目を引くのが、商品を並べるための陳列台。黒い人造石でできており、その中に貝殻の破片が散りばめられているのだ。水に濡れた貝殻が光を受け、半世紀前と変わらない輝きを放っている。



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# by pictist | 2017-05-04 23:50 | あれこれ
ピクトさんツバメノート

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昭和22年の発売以来、多くの人々に愛されてきた
「ツバメノート」とピクトさんがコラボしました!

2冊1セットで、100セットのみの限定品です。
再生産はしません。
贈り物や永久保存版ノートとしてぜひ。

ご注文はこちらのオンラインストアから。
http://mon.cifaka.jp/?pid=116373719

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オンラインストア以外では、
岡山県立美術館ミュージアムショップでのみ販売しています。

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ツバメノートが使用しているのは
筆記に適した高級紙「フールス紙」。
ツバメノートでは、通常のフールス紙よりも
手間をかけた「特漉き」により、
筆記特性をさらに向上させたオリジナルの
「ツバメ中性紙フールス」を使用しています。
書き味に優れ、特に万年筆との相性は抜群。
ペン先が滑らかに走り、滲まず、裏写りしません。

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ちなみにツバメノートの品番には「W」と「H」があるんですが、
これは創業者・渡邉初三郎のイニシャルなんだそうです。



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# by pictist | 2017-04-23 01:20 | ピクトさん
「都市鑑賞論」イベント記録

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もう1週間経ってしまいましたが。日本ピクトさん学会presents スライドトークイベントvol.4「都市鑑賞論」にご来場いただいたみなさま、ありがとうございました。東京、大阪、広島、宮城など県外からお越しくださった方もたくさんいてうれしかったです。特に上海から文字通り飛んで来てくれた共通の友人、前川ヤスタカさんに感謝。

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私はこのイベントのために「都市鑑賞年表」を制作。喜田川守貞の『守貞謾稿』、坪井正五郎の『工商技芸看板考』、国木田独歩の「武蔵野」、萩原朔太郎のステレオ写真、坂口安吾の「日本文化私観」などを紹介し、「ソトの目」というキーワードを用いながら、人が新しい視点を獲得するというのはどういうことなのかを考えてみました。

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途中で大山さんが持ち出したのは、鑑賞スタンスについての問題提起というか悩みというか、そんな話題。大山さんの大意を私なりの言葉でまとめると以下のようになります(内海が編集/解釈した言葉です)。

《我々は「グッとくる」という言葉を使ってきた。それは「善悪美醜に関係なく魅入られる感じ」を表現するためだ。自分の「工場萌え」の萌えも、「グッとくる」に近く、「価値判断を含まない自分だけの感覚ですよ」ということを表明している言葉。しかしだんだんそれだけでは満足できなくなってきている。「調査によって得られる知識」でもなく、「表面だけを愛でる萌え」でもない、第3の価値観のようなものがあるのではないか》

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大山さんはこうも言ってます(これも大意です)。
《同じものをずっと撮り続けていると見えてくるものがある。それは本に載っているような知識ではない。10年続けてやっと気づくこともある。今の自分はそれを求めている。これは鑑賞者としての進歩なのかもしれないし、堕落なのかもしれない》

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進歩か堕落か、どちらかは分かりませんが、ただ一つ言えることは、「10年撮り続けてやっと分かることがある」と言えるのは、実際に10年撮り続けた人だけだ、ということ。大山さんはいくつかのジャンルにおいて、現にそういう体験をしてしまった。上記の第3の価値(私が便宜的につくった言い方ですが)というのはこれを指しているのではないでしょうか。実際、大山さんの著作や記事には、長年見続けてきた人からしか出ないであろう言葉がたしかにあります。

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イベント後半では、大山さんがこれまでに鑑賞してきた様々なジャンルをプレゼンしてもらいましたが、共通して言えるのは「文脈や意味を外して対象を見る」というスタンス。これは冒頭の「ソトの目」にも通じる感覚で、イベントではさらに「宇宙人の目」という言葉も出ました。

大山さんは、ゴルフ練習場を、駅の構内にある生け花を、クリスマス電飾を、まるで地球にやって来た宇宙人のような目で不思議そうに見る。大山さんの写真を見た私たち地球人は、自分が日常を「見たつもりになっていた」「知っているつもりになっていた」ことを思い知らされます。それは写真に限らず、マンション広告のコピーや車のカラーの名前など「言葉もの」についても同じ。大山さんは当たり前の日常の中にあるものを「なんだこれは?」と立ち止まって見つめ、しつこく鑑賞し続けます。文脈や意味から切り離して、対象をとことん見続ける。その先に、やっと発見することのできる何かがある。その新しい価値を表す言葉を、まだ私たちは持っていないのかもしれません。

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いろんなところで何度か書いていますが、私の活動のテーマは「見たことあるのに見えてなかった」。これはもともと、かつて大山さんと一緒にやったスライドトークイベントのフライヤー用につくったキャッチコピーでした。13年前のことです。「見たことあるのに見えてなかった」ものを追い求め、そこに興奮してしまう性格は、私に関しては今も変わっていません。私が大山さんの写真や記事に惹かれるのも、「見たことあるのに見えてなかった」といつも思わせてくれるからです。

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「都市鑑賞年表」、今回は大正期までの話で終わってしまったので、その後についてもいつかどこかでお話しできればと思っています。例えば70年代から活動を続けている名古屋の野外活動研究会は、あまり広く知られていませんが、都市鑑賞史を語る上で外せない存在だと私は思っています。代表の岡本信也さんはお会いしてみたい方の一人。

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ところで、イベントの前に希望者10数人で一緒に街歩きをしました。これまでにも何度か経験したことですが、他人と一緒に歩くのはいいものだなあとあらためて思いました。一人でゆっくり歩くのも楽しいのですが、誰かと歩いて「目玉の交換」をするのもまた楽しい。

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同じ道を歩いていても、みんなそれぞれ違う場所で立ち止まって、違う方向にカメラを向けます。「自分たちはみんな違う人間なんだ」ということが目の前ではっきり分かる。ここには一種の断絶があるわけです。でも、街を見るのが楽しいという、その一点でつながって同じ道を歩いてる。私はそれを思うと、なんだかうれしくなるのです。




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# by pictist | 2017-03-12 23:57 | イベント